農業共同体見聞録19 新しき村
~訪問記~
今回は関東、埼玉県入間郡毛呂山町。約100年前、文豪 武者小路実篤と仲間達が設立した、現存する日本最古の農業共同体「新しき村」です。
【ウェブサイトも開設しました!纏まった情報はそちらに掲載!】
http://matsuokakenji.wixsite.com/nougyoukyoudoutai
新しき村美術館
・1日目
12月16日(金)、今日は埼玉県入間郡毛呂山町の、文豪 武者小路実篤らが設立した、現存する日本最古の農業共同体「新しき村」に来ました!
新しき村は埼玉県西部の関東平野西端、秩父山地東麓の、のどかな丘陵地帯にあります。関東平野西部を走って、昼過ぎに到着!
県道30号線から西に入り、JR八高線の線路を渡ると、新しき村に入ります。
新しき村入口
村には、所有地10ha、借地3haに、村民が住む住居が十数棟、食堂・ステージ・浴場・売店・事務所の入った公会堂兼食堂、美術館、ギャラリー、田んぼ、畑、茶畑、椎茸ハウス、ソーラーパネルなどがあります。
新しき村ギャラリー
明治後期から昭和前期頃、日本各地で作家や知識人、社会主義者が農業共同体や、農民・農家子弟向けの私塾を開きましたが、現在、新しき村以外は存在しません。また、戦後、日本各地で農業共同体や農業コミューンが結成されましたが、殆ど短命で終わってしまいました。その様な中で、2016年現在で設立98年、2018年には設立100周年を迎える、日本最初期の農業共同体にして、現存する日本最古の農業共同体が、新しき村です。
田んぼ
1918年、宮崎県で武者小路実篤の「人間らしく生きる」「自己を生かす」社会を設立する構想に賛同した仲間15人が村を設立し、家を建て、畑を作りました(日向新しき村)。ですが、設立から約20年後、村はダム建設でダムの底に沈む事になってしまいます。そこで1939年、埼玉県入間郡毛呂山町に1.3haほどの土地を得て、東京支部の協力のもと、「東の村」を設立一番多い時では60人以上が新しき村で生活をしていました。
椎茸ハウス
1918年の設立からもうすぐ100年を迎える「新しき村」。現在は村人は十数人ほどと減っており、高齢化も進んでいるそうですが、100年前と変わらない理想と精神を保ちながら、村の人々の活動は続いています。
茶畑と太陽光パネル